2009/05/31

問題は博士の数が多すぎるのではなくて.


げんなりする話.
博士課程の縮小要請へ=財政支援で大学院再編促す−近く国立大に・文科省

博士号取得者は就職難だし定員割れが多いみたいだから,
その数を減らしましょうって,
問題は学位取得者の数が多いことではなくて,
日本が彼らをうまく活用できていないとこにあるわけで.

世界的な雰囲気としては,修士号しか持っていない人は,
"博士号が取れなかった人",という認識なわけです.
でも,日本(特に工学)では博士課程に進学しても問題なさそうな人も,
修士だけで就職してしまうことが多いように思います.

確かに大学は数が多すぎし再編等は必要だけど,
それとこれは,まったく別な問題でしょう.

日本みたいに資源がなくてある程度成熟してしまった国は,
高等教育や研究開発力に投資していかなければ
衰退していく一方なのに..


ちなみに,大学は勉強するとこでも,
大学院は基本的に"勉強"するところではなくて,
"研究"するところです.

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博士課程の縮小要請へ=財政支援で大学院再編促す−近く国立大に・文科省

5月31日2時28分配信 時事通信
 修了者の就職難などが指摘されている大学院の博士課程について、文部科学省は30日、全国の国立大学に定員の縮小を要請する方針を固めた。大学間での院統合も含めた組織再編を促す。今後、定員・組織を見直す大学を財政支援する仕組みを整え、自主的な取り組みを後押しする。
 国立大大学院の入学定員は合わせて約5万7000人で、うち博士課程が約1万4000人。文科省は長年、学部から大学院に教育研究の重点を移す政策を継続してきたが、博士課程では就職への不安などから定員割れが相次いでおり、軌道修正を決めた。
 有識者で構成する国立大学法人評価委員会(野依良治委員長)は、この方針を大筋で了承。同省が近く大臣名の書面で要請し、各大学が6月中に素案をまとめる2010年度からの中期目標に反映させる。
 要請書案が定員、組織の見直し対象として挙げたのは、大学院博士課程以外に、少子化で需要の先細りが見込まれる教員養成系学部、各大学が既に定員縮小の検討を始めた法科大学院。ほかの学部などでも必要に応じて見直すよう求めている。 


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